農は人にあり

孟宗竹 海沼利治さん vol.327

平成26年5月5日掲載

長野市中条に住む海沼利治さんは農協を退職してから両親がやっていた農業を引き継ぎました。近くにある直売所に変わったものを出したいと考え、知り合いからモウソウチクをゆずってもらい栽培し始めました。この園地に植えて10年が経ちました。

良い筍を育てるには、1反歩250本程度の混み具合を保ちつつ、よく陽が入るように適度に間引き、風通しのよい環境をつくるのが大切だそうです。ハチクとは違いモウソウチクは獣被害にあわないそうです。

筍は育ちが早く、それが楽しみ。そして、海沼さんの信条は「百姓は勉強をしなければいけない」。

てまりそう温室ハウス 近藤利之さん vol.326

平成26年4月28日掲載

長野市篠ノ井。近藤利之さんは南長野運公園近くのおよそ60アールの農業用ハウスでトルコギキョウを中心に花き栽培を行っています。近藤さんは25年前からトルコギキョウに取り組んでいます。

「いまだにトルコギキョウに学ばせていただいています。6、7、10、11月をメインにして栽培しています。この頃が一番忙しくて、睡眠時間を削って夜中に働く事も多くなります。しかし、市場から注文があってこその仕事ですから忙しくても、とても充実した働きが出来ます。これといったこだわりはありませんが花を買っていただいたあと、家でもちゃんと花がもつ、そういう花を作って行きたいです。」

ハウスイチゴ 竹内保智さん vol.325

平成26年4月21日掲載

長野市篠ノ井東福寺。長野オリンピック開閉式会場になった南長野運動公園の近くに竹内保智さんがイチゴを育てている農業用ハウスがあります。ここでおよそ1万1千株のイチゴ(章姫)を栽培しています。ハウス内は水耕の二段の立体栽培になっていて清潔な環境と適温が保たれていて雨や雪の心配は無用です。きれいな水とたくさんの太陽の光を浴びてすくすくと育っています。

9月に定植して11月下旬から収穫をはじめ4月の下旬まで作業が続きます。収穫は朝、気温が低いうちにひと粒ずつ丁寧に手摘みをします。

お客さんの「おいしい、きれい」という反応こそがこの仕事の醍醐味だと語ってくれました。

有機肥料の野菜栽培 わくファ-ム株式会社 専務 福山裕之さん vol.324

平成26年4月14日掲載

長野市内でデイサービスセンターとヘルパーステーションを経営している株式会社和処は飯綱町にある自主農園で除草剤などを使わずに有機肥料を使った農業を実践する「わくファーム株式会社」を運営しています。そこで栽培し収穫した野菜を手づくりで加工して無添加・無着色の惣菜、ジャムなどをインターネット等で販売しています。

善光寺表参道にある「表参道わく」ではそれらの商品を販売。また喫茶店として週ごとに変わるケーキを楽しむことが出来ます。

果物の袋 (有)信州製袋 鎌田雄三さん vol.323

平成26年4月7日掲載

信州製袋の創業は昭和33年。果実の実りを一番身近で見つめている果実袋で農業のサポートをしています。

信州製袋がつくる果実袋は果実をゆっくりゆっくり箱入り娘を育てるように愛情深く包み込んでいます。1枚の袋に計り知れない知恵と志がたっぷりと込められているのです。りんご袋、ぶどう袋、それぞれに果実の特性にそった性能が含まれています。実りを雨から守り、風をさえぎり、適度な通気性が保たれています。

和梨 澤戸千明さん vol.322

平成26年3月31日掲載

長野市豊野。来春、金沢まで延伸する北陸新幹線にそって梨畑が広がっています。豊野は県内有数の梨の産地です。梨は白い花を咲かせてから150日が収穫適期といわれています。いい花をさかせるための準備が始まっています。

澤戸千明さんは幸水、豊水、南水など70アールで梨を栽培しています。梨はりんごと違って葉摘みがいらず、あったかい気候のうちに収穫が終わるのが魅力だそうです。さらに梨は甘味があり水気があり歯触りがいいのが人気のポイント。澤戸さんは土作りにも熱心に取組み豊野ブランドの梨の生産に心血を注いでいます。

川中島白桃剪定 髙野芳一さん vol.321

平成26年3月24日掲載

長野市川中島。髙野芳一さんは40アールの畑で桃を栽培しています。このあたり一帯は全国的なブランド桃「川中島白桃」の生産地です。およそ半世紀前、リンゴの木の間に植えた桃の木が時を経て、全国でも有名な桃の産地になりました。長野県は山梨県、福島県に続く全国第三位の桃の大産地です。なかでもこの川中島周辺は県内の三分の一を占める県内最大の産地です。

川中島の水はけが良く昼夜の寒暖差が大きい気候の土地柄が桃作りに適しているといわれています。葉が茂った時に日光か奥まで入るように、また果実や枝葉に十分消毒薬液がかかるように剪定が行われています。

葡萄剪定 小林 真さん vol.320

平成26年3月17日掲載

長野市若穂。小林真さんがぶどうの剪定作業に追われています。おだやかな人柄がそのまま剪定の仕草にあらわれているようです。

今年70歳になる小林さん。定年退職するまでJRで信号を管理する仕事に就いていました。松本や東京に赴任したこともありました。その間、家の農事はすべて妻で「湯~ぱれあ直売所」で活躍している和子さんがきりもりしてきました。夫婦でぶどうとりんごをおよそ30アールずつ栽培しています。

ぼかしをつかった土作りを基本としています。その考え方は地域づくりにもつながっていて、普段の生活の中での地域の仲間との絆こそが農業の基本でもあると信じています。

農家食堂ゴトーファーム 松本正さん vol.319

平成26年3月10日掲載

長野市篠ノ井。JAグリーン長野本所の真ん前にある「農家食堂ゴトーファーム」。松代町清野地区などで生産された玄そばだけをつかった地産地消100%のそば店です。この店を経営する農業法人ゴトーファーム・後藤貴史さんは年々農業従事者の高齢化にともなって本来の力を保ち続ける事が困難になっている田んぼの「地力」を維持するために大型農機をつかった植え付け、収穫作業を請け負って農業と向き合っています。

このそば店の開店は去年の1月。そば好きのスタッフ7人がローテンションを組んで営業しています。ひと月のうち7日ほど厨房にたつ松本正さんは定年退職したのち農業をする傍ら仲間とともにそば打ちに汗を流しています。

ざるそば600円。大岡でとれたねずみ大根をつかった、おしぼりそばは700円。日、月、祝日以外営業しています。おでかけください。

サニーレタス・ホウレン草 岩嵜博充さん・光枝さん vol.318

平成26年3月3日掲載

長野市東和田の岩嵜農園。集落の中心ある大きな赤い屋根の母屋が目印です。岩嵜博充さんは妻・光枝さんと両親の4人で農業と向き合っています。栽培品目はきゅうりをはじめとして、インゲン、トマト、レタスなどおよそ25種。

博充さんが大切にしていることは、地域に貢献できる農業経営です。その土地でできたものは真っ先に地元の人に食べてもらいたい。家の前で野菜の直売をしていて近所の人たちに喜ばれています。また、地元の幼稚園とも連携して食育を通して子供たちの成長に農業人としてかかわっています。もちろん、農薬は必要最低減にして安心安全なものの生産に心がけています。未来につながる農業をめざしています。

オータムポエム 菅沼順一さん vol.317

平成26年2月24日掲載

長野市稲里町の農業用ハウスでアスパラ菜が育っています。菅沼順一さんが約10年前に栽培し始めました。交配育成した種苗会社の販売名「オータムポエム」ともよばれていますが品種名はアスパラ菜。見た目は菜の花に似ています。比較的寒さに強い性質ですが、菅沼さんはハウス全体と畝の温度管理に気を配っています。特別な加温はしていませんが、夜間の温度が零下になると火鉢にロウソクをともしてハウス内の室温を上げる工夫をしています。

栽培する農家はまだ少ないですがこれから冬場の葉物野菜として広まっていくことでしょう。3月ごろまでが旬です。

おやき講習 海瀬由美子さん vol.316

平成26年2月17日掲載

長野市富竹にある「ふるさとの家・海瀬さん」。

「料理の基礎からおしえてください」と女性たちが海瀬由美子さんの料理教室に通って来ています。海瀬さんが大事にしていることは「だしのとり方と食卓の整え方」。「一汁三菜」を基本にした日常の食事の大切さと旬の食材をつかった郷土食の技を伝えています。また、「ふるさとの家・海瀬さん」は食農教育をすすめる地域のリーダーたちの研鑽の場になっています。

自然、地域、いのち。食から学ぶ知恵と技を若い世代へと引き継ぐ料理教室になっています。

リンゴ栽培 内堀喜公男・美智子さん  vol.315

平成26年2月10日掲載

飯綱山をひろくのぞむ上駒沢地区。内堀喜公男さんと妻・美智子さんがリンゴの剪定作業を始めています。

喜公男さんがそれまで勤めていた建設会社を定年退職したのは3年前。それをきっかけにして家の農業に本格的に取りくみ始めました。妻の美智子さんは嫁いでからずっと農業を手伝って田畑を守ってきました。2人が主に栽培している果樹はリンゴと洋梨。なかでも秋映200本、シナノゴールド50本、ふじ150本の新わい化栽培もはじめ、高品質で高収量な栽培を目標に作業性を高めようとしています。農業に取り組み始めて4年目の喜公男さんですが、難しい剪定は妻の美智子さんに教えてもらいながら真剣に農作業と向き合っています。

アスパラガス(伏せ込栽培) (株)ジェイエイグリーン代表取締役社長 小林和彦さん vol.314

平成26年2月3日掲載

JAグリーン長野は耕作放棄地の増加、農業者の高齢化、担い手の養成など地域農業がかかえる課題に取り組むために株式会社を立ち上げました。手入れ不足の畑ではアスパラの伏せ込み栽培を計画して良質な根株を養成しています。また、農家の高齢化にともなって優良な果樹成木が失われてしまう可能性があり、それらの健全な継続にも取り組んでいます。また、ユーフォルビアフルゲンスの栽培にも力を注いでいいます。

白桃の超優良ブランド「川中島白桃」を守り次世代にしっかり引き渡す努力も続けていきます。

洋梨剪定 朝陽剪定班 代表 丸山昭和さん vol.313

平成26年1月27日掲載

朝陽剪定班は果樹剪定専門の農作業グループです。

30数年前に当時30代、40代の農業に従事している地元の仲間で結成されました。以来、剪定技術の講習を重ねて良質な果樹栽培を目標に取り組んできました。果樹作りの1年の始まりは剪定作業から始まります。剪定はその品質や収穫量に影響をあたえる重要な作業です。枝のどの位置に実をならせば良質なものができるか、そしていかに太陽の光をあてるか、剪定技術の継承が行われています。高齢化と労働力不足という状況にあって朝陽剪定班のメンバーは地域の農業活性化に取り組んでいます。

信更町農家直販 村田憲一さん vol.312

平成26年1月20日掲載

長野市信更町。信更農家直販は仲間と農業にとりくんで10年になろうとしています。

現在会員は15人。野沢菜、たけのこなど意欲的に栽培品目を増やしています。信更町で唯一国道が通っている安庭地区に直売所を開いています。目立つ場所に自分たちで建てた店舗です。中には農具なども展示しています。安心で安全な野菜をここから、信更から発信したい、その思いで会員の絆は強く結ばれています。

出張販売は従来のJR長野駅東口に加えトイーゴの火曜市にも参加して年間売り上げ目標の200万円を達成しました。信更町の顔として活動が期待されています。

ぶなしめじ 島田英明さん vol.311

平成26年1月13日掲載

長野市青木島町大塚。農事組合法人シマダの前身は設備会社でした。工場長の島田英明さんの父親が25年程前にきのこ生産工場として現会社を設立しました。

英明さんは数年間は製粉会社に就職していましたが6年前に入社。いまは「ぶなしめじ」と「ササクレヒトヨタケ」の栽培を担当しています。ぶなしめじの人口栽培の発祥は長野県で、もちろん生産量も日本一です。栽培はビン詰めから収穫まで約4ヶ月かかります。農事組合法人シマダでは1日5000パック1ヵ月10トンのぶなしめじを生産しています。安定的な生産をめざしていて、それが結果的に良品質につながるといいます。安定的な生産が安全・安心な商品を産み出しています。

ワイン葡萄 (株)髙野総本店 代表取締役社長 高野豊さん vol.310

平成26年1月6日掲載

「長野市は山間地が多く、耕作放棄地があるので、ワイン用ぶどうの栽培に適しています。また昼と夜の温度差があるので全国的にみても、長野市はワイン用ぶどうの産地としての特性を備えているといえます。農家の知的水準も高いですし、地域のみなさんの意識も高いので、これからワイン用ぶどうの産地としてやっていけると思います。

また、ワイン用ぶどうの産地の自治体は人口の減少がとまるという状況があります。ワインもしくはワイン用ぶどうをつくっている自治体は人口の減少スピードが落ちた、もしくは上昇に転じています。」

<高野豊さん>

花(ユーフォルビア・フルゲンス) 山岸懿さん・礼子さん vol.309

平成25年12月30日掲載

長野市篠ノ井。山岸懿さんは農業用ハウスでメキシコ原産の花「ユーフォルビアフルゲンス」を栽培しています。

20年程前からJAグリーン長野の仲間とともに栽培方法を研究し合って根気よく続けてきました。なかなか扱いにくい面もある花ゆえに、途中で栽培を断念してしまったケースもあるそうです。収穫時期は11月から1月まで。いまは県内ではこの北信でしか栽培していないそうです。そしてJAグリーン長野が全国一の出荷量を誇っています。決して主役ではなく、あくまでも引き立て役の花です。主役のための名脇役。そんな花だからこそ好感をもって迎えられている花といえます。「だからこそ好き」という「ユーフォルビアフルゲンス」ファンがいます。

長芋 萩原久光さん vol.308

平成25年12月23日掲載

長野市松代町。萩原久光さん(80才)は千曲川沿いのおよそ6反歩の畑で長芋を栽培しています。萩原さんは農業高校を卒業してからずっと農業とともに歩んできました。

千曲川沿いのこのあたりは、川が氾濫するたびに上流から大量の土が運び込まれてきました。それは石ころがまじらない栄養分をたっぷり含んだ豊潤な土です。長い年月をかけてくりかえされた水害の歴史が長芋栽培に適した環境をつくりあげました。「自然の神様の恵です」と萩原さんは語ります。ここの長芋は火山灰土で育ったものとは一味違った甘みとシャキシャキ感が喜ばれています。どこでも栽培できるものではないので価格も比較的安定しているそうです。

牛蒡 宮林克彦さん vol.307

平成25年12月16日掲載

長野市松代町。千曲川が長い年月をかけて耕した肥沃の地が川沿いに伸びています。宮林克彦さんは69才。定年退職後に農業に取組みました。いまの時期はゴボウの収穫に追われています。ゴボウは一度作るとしばらくはその土地ではつくれません。そこでクロタラリアを植えて土壌の改善を図ります。作っている品種は代表品種の滝野川ごぼう。長さは1メートルにもなります。

ゴボウ抜きという言葉がありますが、収穫作業は”抜く”ものではなく”掘る”ものなんですね。ゴボウはいまが旬。収穫は年内いっぱい続きます。

減農薬栽培にこだわり「安心して食べられて、おいしいね、と言われるものをこれからも作り続けたい」と宮林さんははりきっています。

エノキ茸 丸山和紀さん vol.306

平成25年12月9日掲載

長野市鬼無里。鬼無里に生まれ、ここで育った丸山和紀さんは成人してしばらくは鬼無里を離れて働いていましたが、将来の家庭のこと、子育てのことなどを考えて生まれ故郷に戻ってきました。

平成8年に農事組合法人を設立し、翌年に「水芭蕉きのこ園」を創業して、えのきたけの生産を始めました。安くても美味いものをつくりたいと栽培に工夫を重ねています。丸山さんはえのきたけの株をそのまま包装して出荷しています。100グラム単位で包装して販売するのではなく、1株を株分けしないでそのまままるごと包装しています。それによって鮮度が保たれ長持ちするのだそうです。そのための設備更新にも力を注いでいます。

西山大豆 青木倭文子さん vol.305

平成25年12月2日掲載

長野市中条。山姥伝説の山・虫倉山の南斜面にひろがる集落です。青木倭文子(しずこ)さんは3人兄妹の末っ子として生まれました。上の2人が家を出たので倭文子さんが家を継ぎました。両親と一緒に農作業に励んできました。倭文子さんが子どもの頃は1年に6回も蚕をかっていたそうです。秋祭りまでに家中の蚕棚をかたづけるのに精一杯で子どもたちも懸命に働いたそうです。そのころがこのあたりの全盛だったと倭文子さんは振り返ります。

歌人でもあった父・青木照男さんは「種子大豆作り続けて普及せむ国産大豆作れと吾は」「種子大豆作り選ぶは吾が仕事打ち落とすは娘にたのみ」と詠みました。照男さんは93才で亡くなりましたが、倭文子さんは毎日、父親の言葉を思い出しながら仕事をしているそうです。

柿 高橋憲人さん vol.304

平成25年11月25日掲載

北国街道沿いで高橋憲人さんがつくるヒラタネナシ柿。18本の柿の木が橙色の大きな実をつけています。柿は晩秋を代表する味覚です。つやつやした柿色が冬の到来を知らせてくれるようです。

「柿喰へば鐘が鳴るなり法隆寺」と正岡子規が詠んでいます。ふるさとの俳人小林一茶は「渋いとこ母が喰いけり山の柿」と詠みました。ヒラタネナシ柿のそもそもは隣の新潟県が発祥とか。扁平で四角張った形が特徴です。信州新町では自然の気候を利用してヒラタネナシ柿の干し柿が作られています。素朴な味わいが楽しめる自然食品として人気です。高橋さんがつくる柿も近所の人たちが吊るし柿にして楽しんでいます。

野沢菜 小池祐任さん vol.303

平成25年11月18日掲載

国道19号を松本方面へ犀川沿いに車を走らせ、明治橋を渡り、瀬脇の交差点を右折して山方面へ登って行く。しばらく行くと目の前の山の頂き近くに一軒の家が見えてくる。小池祐任さんの家だ。

小池さんが13才の時、父親が42才で亡くなった。それからは兄弟が力を合わせて母親を助けて農業に励んだ。いま、小池さんは毎朝5時半に起床して一杯のお茶をいただく。そしてその日に出来るたっしゃな仕事に感謝する。野沢菜の他に枝豆、ピーマン、ブルーベリーをつくっている。

最近は病気がちになった妻をいたわり、自分の体をかばいながら一所懸命身体を動かすことが毎日のはりあいになっている。

ユーカリグニー 小林賢一・共柄さん vol.302

平成25年11月11日掲載

長野市篠ノ井にある南長野運動公園が近く見える畑で、小林賢一さんと共柄さん夫婦がユーカリグニーを栽培しています。賢一さんは定年後に就農しました。10アールで栽培しているユーカリグニーは今年が2年目。

ユーカリグニーは本来は巨木に成長するユーカリで、畑ではブッシュのように育っていて、シルバーがかった葉が風にゆれています。オースラリア原産のユーカリのなかでも、グニーは日本の気象にあっていて育てやすく枯れにくいといわれています。枝の太いところも細いところも規格の長さに切って無駄無く出荷できるのが特徴です。

りんご(フジ) 立山英俊・真由美さん vol.301

平成25年11月4日掲載

長野市篠ノ井塩崎四野宮。篠ノ井、稲荷山方面を望む高台でリンゴを栽培している立山英俊さんと真由美さん。

笑顔がたえない仲の良い夫婦です。英俊さんをすっかり信頼している真由美さんの安心しきっている表情が印象的です。この夫婦がつくるリンゴならきっと美味いに違いありません。リンゴにもこの人たちの人柄が映るにちがいありません。英俊さんは会社勤めから農業にはいって2年目。両親のあとを継ぎました。真由美さんは嫁いでからはじめて経験した農業です。経験の有無よりもこの2人の仲のよさと農業に取り組む勤勉さがそれに勝る事を教えていただきました。

里芋 (株)カントリーしなの 代表 西村光弘さん vol.300

平成25年10月28日掲載

長野市松代。江戸時代から石垣などにさかんに利用されて来た「柴石」の産地である金井山のちかくで、西村光弘さんは建設業のかたわら、耕作放棄地となっていた畑で「さといも」の栽培をはじめました。

サトイモは5月に植え付けをしたものです。霜がふる直前までが旬といわれています。サトイモで昔話を思い出す人もおおいのではないでしょうか。庄屋さんの家の法事に招かれた村人が食事の作法がわからず、寺の坊さんに相談すると、わたしがやる通りにやればいい、と言われ、膳に出されたサトイモをお坊さんがハシでつまみそこないタタミの上にころがしてしまうと、村人もそれをまねて、皆がサトイモを転がす話です。昔話にでてくる野菜です。

しなのゴールド 滝沢澄夫さん vol.299

平成25年10月21日掲載

長野市篠ノ井の共和園芸農業協同組合は果樹に特化した農協です。現在、組合員は314人。昨年のりんご出荷量は4500トンです。

組合員の滝澤澄夫さんは昭和25年生まれ。親から引き継いだ6反歩のりんご園で夫婦で栽培に取り組んでいます。いま、シナノゴールドが旬をむかえています。ほかにシナノドルチェ、シナノスイート、夏明、ふじなどを収穫時期が重ならないよう、ローテンションよく仕事ができるように作っています。

りんごは1年に一度しかできないもの。毎年毎年が真剣勝負。だからこそ改善と努力を続けて「美味しいりんご作り」を心がけています。きょうも、ひとつひとつの実りに感謝して、やさしく語りかけるようにして収穫が行われています。

花豆 小林一友さん vol.298

平成25年10月14日掲載

長野市戸隠。年間100種以上の農産物を生産している小林一友さんは花豆の栽培にも取り組んでいます。朝3時に起床して18時には就寝する生活を続けながら農業に心血を注いでいます。

山国信州では急傾斜の山腹まで田畑が耕されていることが多い。訪れた人はその風景に胸をうたれ、その美しさと人々の勤勉さに驚かされます。しかし、その勤勉さだけでは耕し続けられないこともあります。体力の衰えやイノシシなど野獣の横行で耕作を放棄せざることもあります。労力と根気さが要求される農業が高齢者にはきびしいことにもなります。

過去の人々の努力の結晶である山村の美しい風景がさらにいまに続く人々の忍耐力と活動力を養い続けています。バイタリティーあふれる小林一友さんもそんな一人です。

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