長野市農業公社

農は人にあり

田植え 農事組合法人夢ファームこじま 代表理事 森山義人さん vol.127

平成22年6月14日掲載

長野市小島の60農家が「農事組合法人夢ファームこじま」を立ち上げました。農事組合法人は農業生産についての協業を図ることにより、組合員の共同の利益を増進することを目的としています。

次世代の農業の構築を目指した動きは10年ほどまえからこの地区で話し合われてきました。小島地区の水田は20町歩ほどですが、今回の設立により、その3分の2の16町歩が夢ファームこじまによって耕されます。組合員は専業、兼業、定年すぎの人とさまざまですがそれぞれが農業後継者として、この郷土を守り農地を耕し続ける強い決意で汗をながしています。

ひとりひとりが農業者として、また経営者としてお互いに支え合う農業の可能性に自らの夢をかけています。

トルコキキョウ 奥野健さん vol.126

平成22年6月7日掲載

篠ノ井杵淵の奥野健さんは喜寿をむかえます。40代で始めたトルコキキョウの栽培に情熱を注いでいます。現在25アールの農業用ハウスでトルコキキョウとユーフォルビア・フォルゲンスを栽培しています。

トルコキキョウの品種はおよそ200種といわれています。品種改良はそのほとんどが日本で行われてきました。「トルコキキョウはともかく手間をかけないといいものができないし金にならない。負けず嫌いで納得がいくまでやる性分の俺にはぴったりな花だと思う」と奥野さんは誇りに満ちた笑顔で語ります。

トルコキキョウの栽培面積と出荷量は長野県が全国第1位、シェアは12.9%でダントツ1位です。奥野さんのトルコキキョウは東京、大阪に出荷されています。

トマト(ハウス栽培) 橋本義紀さん vol.125

平成22年5月31日掲載

松代清野の橋本義紀さんは2棟ある農業用ビニールハウスでトマト・桃太郎に励んでいます。8年程前、50歳直前に脱サラして父親のあとを継ぎ農業に専念しています。

橋本さんがつくるトマト・桃太郎は玉が大きく、病害にも強く、甘味が濃い品種です。1年に3回定植して4月から11月まで毎日出荷しています。朝の5時からと夕方の4時からの2度収穫して、一日の出荷量はおよそ1000個です。今年は天候不順に悩まされています。トマトは800度を超えると熟しはじめるといいます。20度の日が40日で収穫時というわけです。

トマトの古里は遠く南米のアンデス高原地帯。いま信州の寒暖ある恵まれた風土のなかですくすく育っています。

サクランボ(ハウス栽培) 金箱文夫・明子さん vol.124

平成22年5月24日掲載

金箱文夫さん(長野市穂保・JAながの長野平さくらんぼ部会)と明子さんの農業用ハウスでさくらんぼが色づきはじめています。

さくらんぼは明治9年から全国に広まりましたが、その栽培は難しく人の知恵と努力が必要とされてきました。気象条件の難しさもふくめて手間がかかります。金箱さんが栽培している佐藤錦は人工授粉が不可欠で、異なる種類で受精しなければ果実が実りません。さらにミツバチの助けも借りています。また、こまめな温度管理と雨よけがおこなわれています。「手間をおしまず、地道な作業を怠ると実りに恵まれない」そうです。

金箱さんの12アールの畑で「赤い宝石」がきらきらと輝きはじめています。

新わい化りんご 米倉周治さん vol.123

平成22年5月17日掲載

長野市上駒沢にお住まいの米倉周治さんはサクランボ、ラ・フランス、りんごの栽培に取り組んでいます。なかでもりんごの新わい化栽培にいちはやく着手しました。りんごは本来大きく成長する木ですが、作業をするには、特に高齢者には脚立を使っての仕事が困難になり、もっとこじんまりとした木で作業がしたいという願いがあります。そして管理がしやすい、わい化栽培の研究が行われてきました。

りんごは接木の技術で増えてきた植物です。それだけにあたらしい技術の開発に多くの人たちの努力が重ねられてきました。米倉さんの新わい化栽培は早期多収、均質生産、省力化が可能となります。その普及はこれからのりんご栽培存続の基本となるものかもしれません。

桃の受粉 寺島司さん vol.122

平成22年5月10日掲載

長野市川中島にお住まいの寺島司さんは定年後、桃づくりに情熱を注いでいます。35アールの畑で川中島白桃を中心に栽培をしています。「あかつき」「白根白桃」「黄金桃」など比較的に花粉が多い品種から花粉をとり、花粉が少ない「川中島白桃」に人工授粉します。

いまから50年ほど前、川中島白桃は川中島四ツ屋で故池田正元(まさよし)さんによってこの世に誕生しました。 長野県は山梨県、福島県に続く全国第3位の桃の大産地です。なかでも川中島周辺は県内の3分の1を占める県内最大の産地です。川中島の水はけが良く昼夜の寒暖差が大きい気候の土地柄が桃作りに適しているといわれています。お盆を迎える頃が 「川中島白桃」の収穫最盛期です。

じゃが芋植え付け 上高田保育園 園長 藤原睦明さん vol.121

平成22年5月3日掲載

「サラダパーク安庭」で上高田保育園の園児20名がジャガイモの植付けを行いました。上高田保育園の子ども達は3年前からこの畑で農作業を体験しています。

上高田保育園は食農保育を積極的にすすめていて「こどもたちと無農薬の野菜(20種類)を作る田んぼがあり、長野コシヒカリを生産し収穫したお米は、お釜で炊き、秋刀魚焼き・トン汁・石狩なべ等と野外で食べています。他、自家製パンづくり、流しそうめん、じゃが芋のホイル蒸しを作ります。食事も無添加のものをなるべく使用して、野菜・魚中心の和食を心がけています」(上高田保育園ホームページより)

農業は食育運動の重要な役割を担うものです。農業を知ることは食の本質を知ることでもあります。

育苗 宮澤信代さん vol.120

平成22年4月26日掲載

2005年から宮澤信代さんが代表をつとめる「信濃楽農会」は定年退職をした高齢者らでつくる農作業グループです。

“楽しく農業をやる”には「志」はもちろんのこと、「余裕」を持つことが大事なのかもしれません。それは、余裕をもった計画をたて、無理のない資金を準備して、効率的に時間をつかうことでしょうか。宮澤さんは汗をながし実りをいただき明日への糧にする、そんな喜びを耕し続けています。

畑ではナス、トマト、ウリなどおよそ30種の野菜をつくっています。それらを地域のスーパーの直販コーナーで販売して、お客さんの声を直に聞き、安全で安心な農業につなげています。また、「信州コメ・コメ倶楽部」と連携するなど農業の交流を広げています。

おかわさび 西澤勝・やす美さん vol.119

平成22年4月19日掲載

信州新町山秋は急傾斜の山腹にある集落です。その傾斜畑におかわさびが栽培されています。西澤勝・やす美さんは1.5アールの畑でおかわさびを栽培していて、いまが花とりの最盛期です。

以前には小川、中条、信州新町で200トンの生産がありましたが、いまは30トンほどになっています。関東・関西に出荷されています。半日陰で標高600m以上がおかわさびの栽培適地といわれています。

4月いっぱい花とり作業があり、茎と芋の収穫が6月から始まります。この収穫期間が長いのも高齢者向きだと西澤さんが話してくれました。また、「花、茎、芋、葉、白根みんな売れる。捨てるところは何も無い」そうです。毎日300束の出荷に追われています。

杏 小野益一さん vol.118

平成22年4月12日掲載

松代東条でアンズの花が満開です。西斜面の畑にはおよそ6000本のアンズが濃いピンクの花をつけています。地元農家が、松代東条あんず花まつり実行委員会をつくり案内所と休憩所で観光客のおもてなしをしています。また、地元でできた特産物も販売しています。アンズ畑では松代の町と北アルプスをのぞむ絶景が楽しめます。農家の方々がアンズを通して観光客とふれあえる年一回のチャンスです。

ここで栽培されているのは新潟県が原産といわれている「新潟大実」と肉質が緻密で酸味が強い「山形3号」。そもそもこの地域一帯は桑畑でしたが、50年ほど前に1人の農業技術員の提案でアンズ栽培がはじまったそうです。花を愛で、農業の楽しさをしみじみ実感できる季節です