長野市農業公社

農は人にあり

信州伝統野菜 戸隠おろし 野池良一さん vol.147

平成22年11月8日掲載

市内戸隠豊岡。戸隠連峰を一望できる山里です。この地で昔からつくられてきた大根を戸隠そばといっしょに食していただこうと栽培の振興がはかられて来ました。そして信州伝統野菜に選定されて「戸隠おろし」としてF1品種登録されています。「在来品種に比べて揃いがよく生育も旺盛で商品性が高く、漬け物、おろし用青果品種として、また、辛み大根として有望である」と評価されています。

もとは、江戸時代に麻を売買する商人によって持ち込まれたそうですが、上野大根ともよばれていて、かつては年の瀬がせまる頃、馬の背に山のようにのせて長野の町にさかんに下ろされたそうです。

<野池良一さん>

りんご「シナノゴールド」 松坂道弘さん vol.146

平成22年11月1日掲載

市内篠ノ井小松原ではシナノゴールドの収穫が大詰めをむかえています。シナノゴールドは長野県果樹試験場で育成された果汁の多い中生種です。

松阪道弘さんは30歳。3年前にそれまでつとめていた会社を退職して祖父、父親が丹誠込めてきたリンゴ園を継ぎました。茶臼山の傾斜地に広がる共和地区は日当りがよく水はけのよい地であり、リンゴ栽培の適地です。道弘さんの父も祖父もこの地でリンゴ栽培に心血を注いできました。その輝かしい働きを若き道弘さんが継いでいこうとしています。

「妻がいっしょに働いてくれていて、背中をおしてくれるのがなにより心強いです、農業の夢を語れるかっこいい農業者になりたいです」

<松坂道弘さん>

りんご「シナノスイート」 小林春元さん・文子さん vol.145

平成22年10月25日掲載

市内信更町の小林春元さんは陽当たりの良い南斜面の5反歩の畑でふじ、秋映、シナノゴールド、シナノスイートなどのリンゴを栽培しています。今月末までシナノスイートの収穫です。

シナノスイートは1978年に長野県果樹試験場で生まれ1996年に品種登録された品種で、果汁が多く、甘さも強く、香りもよいのが特徴です。特に信更地区のリンゴはいずれも「とてもうまい」と評判です。

リンゴ部会信更支部指導委員長をつとめる小林さんはJAグリーン長野・松坂賢一営農指導主任と新わい化栽培の普及を進めています。今年、200本の苗木を植えました。早期多収の新わい化栽培にリンゴ産地の未来がかかっています。

白菜 山口明晴さん vol.144

平成22年10月18日掲載

飯縄山のふもと、上ヶ屋麓原で野菜つくりに取り組む山口明晴さん。昭和21年、東京の空襲から逃れて来た13才の明晴少年は家族とともに父・兼次郎さんの生まれ故郷に近いこの場所に移り住み開拓をはじめました。

クワひとつに、カマひとつ、満足な道具もなく、食べるものもなく、現金収入の仕事もなく、農作業の術も知らずただただがむしゃらに体を動かすだけだったそうです。そうして開拓した土地で、白菜、キャベツ、モロッコインゲン、大根を作っています。

高原をわたる風が涼しくなって大根が大きくそだってきました。自らの生きる糧を求めて耕した大地に山口さんの魂がしっかりと根づいています。

りんご「秋映」 田中彰雄・志津子さん vol.143

平成22年10月4日掲載

長野市三才にお住まいの田中彰雄・志津子さんは20アールのりんごを栽培しています。むかしは80アールのリンゴ圃場であったそうです。いまは夫婦二人で無理の無い範囲でりんごづくりを楽しんでいるそうです。

「定年後にやれる仕事があってほんとうによかった、毎日がはりあいです、収入はわずかですが、二人でささやかな目標をたてられるのが嬉しいです」。

「秋映」は「シナノゴールド」、「シナノスイート」とともに長野県で生まれた品種で「信濃りんご三兄弟」とよばれています。甘味、酸味のバランスに優れてい、濃厚な食味が特徴です。みずみずしい光りのなかで赤々と実りを結びました。

りんご「紅玉」 西澤修・治子さん vol.142

平成22年9月27日掲載

いまから130年前の明治12年(1879)に長野市真島に西洋りんごが植えられたという記録が残っているそうです。当時の戸長であった西澤治五右衛門がりんご栽培を拡大させていきました。戦後まで当時植えられた「紅絞」があったそうです。以来、真島のりんご栽培が北信一帯のりんご栽培の普及に大きな役割をになってきました。明治45年には真島村果樹組合が組織されました。

昭和20年代になると、りんごは紅玉、国光が中心になり紅玉の一大産地になりました。その栽培面積がおよそ5000坪の農家もありました。昭和40年ごろが紅玉の最盛期だったそうです。「一日50箱ずつとっても収穫が終わるに1ヶ月かかった」(西澤さん)そうです。紅玉は10月5~10日が味の旬です

りんご ふじ栽培 今泉健一さん vol.141

平成22年9月20日掲載

長野市篠ノ井にある共和園芸農業協同組合はリンゴだけの専門農業協同組合です。昭和21年更級郡共和村に設立された共和青果物出荷組合がはじまりです。現在の組合員は350名。栽培面積は約150ha。今泉健一さんは若き後継者のひとりです。

今泉さんは50才の時にそれまで勤めていた建設会社を辞めて農業の勉強を始め、共和園芸農業協同組合でりんご作りに取り組んでいます。決断するにあたっては奥さんがしっかり背中を押してくれたそうです。

内村鑑三に次の言葉があります。「私たちが後世に何を遺して逝くのか、お金か、事業か、思想か。誰でも残せるのは自分の高尚なる生涯ではないか」。今泉さんの新たな人生の旅路がこの土地で始まっています。

りんご「ピッコロ」栽培 酒井敏子さん vol.140

平成22年9月13日掲載

長野市小松原はりんご栽培の盛んな土地です。酒井敏子さんは母親とふたりでりんご栽培に取り組んでいます。

10年前、父親が急逝。会社勤めだった敏子さんは退職して迷わずりんご栽培の道を選択しました。「農業を継いでくれ」とは一言も言わなかった父親でした。しかし、敏子さんは農業に一所懸命うちこむ父親が好きでした。りんご作りに精を出す父親の姿が誇りでもありました。「父親の好きだった農業をやってみよう」亡き父の「農業の夢」を継ごうと決心しました。

そして母親といっしょに「父親の夢」を追い続けてみようしています。今年も父親の志のような赤々としたりんごが実りました。

豊野温泉りんごの湯 農産物直売所 三ツ井隆さん vol.139

平成22年9月6日掲載

長野市豊野にある「豊野温泉りんごの湯」は源泉かけ流しの温泉として評判です。その建物の一階に「豊野温泉りんごの湯農産物直売所」がオープンしたのは6年前の平成16年でした。地元の農家が自分達の作った物を温泉を訪れた人たちにぜひお土産としてそれぞれの家庭に持ち帰り味わっていただきたいという思いでスタートしました。いまは86名の会員が当番で売り場に立ち試食のコーナーを設けて、お客さんにその味を確かめていただき、豊野の味をアッピールしています。

年々とファンが増え固定客が出来、県外からのリピーターも少なくありません。豊野で出来た物意外はいっさい売り場に出さないという徹底した商いが人々の心をぐっとつかんでいます。

和梨「幸水」 坂爪 定さん vol.138

平成22年8月30日掲載

長野市豊野にある坂爪定さんの4反歩の梨園で収穫作業が始まりました。収穫は「幸水」「豊水」「南水」の品種ごと順番に10月まで続きます。

坂爪さんは定年後の平成7年から農業に専念し、いまは地域の梨部会長を努めています。梨のほかには、水稲やもも、りんごを作っています。今年は天気に恵まれ、豊かな日差を浴びて、ひとつひとつの梨が甘い果汁をたっぷりたくわえています。梨はりんごと違って葉摘みがいらず、あったかい気候のうちに収穫が終わるのが魅力だそうです。

Uターンした息子さんは須坂の長野県農事試験場で働いてい、親子3人で農業に取り組んでいます。水ゆたかな豊野の風土が潤いあふれる美味しい梨を育てています。